書籍より
院長ブログの欄に時々書いていましたが数が増えたので独立してこのコーナーを設けました。
私は年間およそ150冊の本を図書館から借りて読みます、主に医学生物関係や理工学系です、基本小説や文学は読みません、但し全く読まないわけではありません評判の高いものや多く読者がいるものは読みます。
私は多くの事柄に関して、多面的に見ていきます。例えば血圧やコレステロールの話でも値が高くても良いと言う先生から絶対下げなければならないと言う先生、癌は切らなければならないから、その必要は無いと言う先生、各々の主張を読みます、そして自分なりに考察します、両極端な意見もありますが、結局同じことを言っているケースもあります。ただし言えることは年間に多くの本を出す先生や、極端な見出しをつける先生の本は読むに値し無いケースも多々あります。ここに載せる本はそういう中でも是非読んでいただきたいものばかりですので、興味があれば読んでください。全て仙台市図書館にあります。
世にも危険な医療の世界史2019-11-20
この本を読んでみるとよくもここまで残酷なことが行われてきたのだろうと読者は思うかもしれない、しかし受ける側の患者がいないと医療は成り立たない。人づてに評判が広がり多くの患者が集まる、今だって変わりはない、何々学会とか大学教授の言うことには疑問を持たず人は信じる、しかし10年後には真逆のことが正しいと言われていることも少なくない。人は大きな頭脳を持っているだけにある意味不幸である。どうしたらより健康で、より長生きできるかしか考えていない。そこにつけ込む悪徳医や悪徳業者はいつの時代にもいる。いつの時代もそのようなことに疑問を持たずにボーッと生きいてる人間は多い。より欲の深い人間ほど騙されやすい。大金を取られた挙句地獄に落ちる。一番大切なことは人より長生きしようなどと考えず、野生動物と同じく子孫を育てたら、次の世代に命を受け継いでいけばいい。その時が来たら速やかにこの世とサヨナラをすれば地獄を見ずに済む。
2018-10-26 心臓外科医、天野先生のお話です、ご存知のとうり天皇陛下の手術をなされた先生ですが、大変いいことを言ってます、医者の仕事は患者の生活レベルを上げる事で、手術前にはできなかったことが手術後はできる様になると言うことです。大変重要な事で、症状が出てなければ手をつけない事です、予防と言う名のもとにオペをして結果前よりも生活レベルの下がっている人は大勢います。そんな患者にならない様に天野先生のお話をよく聞くべきです。
合成生物学の衝撃 2018-6-23
生命が人工的に作られる時代がもうそこまで来ている。ゲノム編集と遺伝子ドライブという技術により人間を人工的に作ることが可能になって来た。つまり親のない人間を作ることが出来る。戦争に行くための兵士専門人間も作れるそうだ。臓器移植のためのクローン人間も出来る。恐ろしい時代だ、そこまでして人間は生き残ったり、便利さを追求したいのだろうか、科学技術の進歩の果てには恐ろしい時代が待っていると思う。
がんについて知っておきたいもう一つの選択 2018-4-10
がんと診断されたら読んでおいて損のない本です。書いてあることが全て正しいかどうかは分かりませんが治療法の選択肢として知っておいたほうが得です。特に進行して手のつけられない場合などは最後の手段として考えてもいいと思います。自然界に存在する野菜などを材料としてミックスジュースなどで治療する方法なども載っています。
ざんねんな脳 2018-03-27
人間の脳は大変だまされやすいものだということをあらゆる方面から述べている、ちょっと難しい本だが大変参考になる。食事の話から入っているが人間は目でものを食べると言っている、つまり一流レストランで一流シェフが料理したと言われ見た目の美しいものが出てくるとそれだけで美味しく感じるそうだ。大企業もそういう人間の脳を利用して儲けている、コマーシャルに起用するタレントのイメージは大切だろう、それによって売り上げに多大な影響がある。我々歯科医師を振り返ってみるとどうだろう、本当は必要のないものを患者さんに売りつけてお金儲けはしていないか、ホワイトニングなんてものはその最たるものだろう。別に歯は白くする必要もないし、逆に漂白剤を口に入れることによって将来に大きなリスクを背負う、しかし人間はテレビタレントなどが歯を白くし始めると、先を競って歯を白くし始める、金額も安くはないし、健康も損ねる。しかし人間は残念な脳を持っているのだ。
手を洗いすぎてはいけない 201/-2-21
著者の藤田先生は9割方、私と考え方が共有できる先生です。清潔思考が我々の免疫力を弱めていたことは解っていたのですが、皮膚についている常在菌を殺してしまい悪い細菌を入れてしまうことは解りませんでした。常在菌は皮膚や粘膜に常に存在し悪い細菌が体内に入らないように守ってくれています、石鹸や洗剤を使う事は我々の味方を、わざわざ殺す事になります、なんと愚かなことをしていたのでしょうね。ちなみに私も歯科医師になって40年、一切歯磨剤を使った事はありません洗口液やましてフッ素なども口に入れた事はありません。きれいにすることと化学薬品を使う事は全く違う事です。
もうワクチンはやめなさい 2018-2-1
私が推奨する本は全て否定的なものと思わないでください。これが現実です、多くの障害を持った人間が存在するのは事実です。しかしその原因はわかりません。だが専門家の目から見ると一定の割合でワクチンを打った人から障害者が出ています。生まれてから2歳までの間に10種類以上のワクチンを打たれます。小さな体にそんなに病原菌やウイルスを入れていいのでしょうか?
子宮頸がんワクチンを例にたとえるならニュースでご存知の方も多いと思いますが、医者や厚生省は患者のせいにします、特異体質とか精神的なものとかで済ませます、ワクチンを打てば安心という時代は終わりました。逆にワクチンの中に入っている不純物やアジュバント等が人体に入ってどのような働きをしているかわかりません。製薬会社にとってワクチンは宝の山です。
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンは言語道断です、医者も営利を追求する前に患者のことを考えるべきです。
もう抗生物質では治らない 2018-1-28
大きな目で見るとこの地球に細菌が生まれたのは32億年前で人類は600万年前です、細菌は人類が誕生する前は多くの動植物と共生してきました、動植物と共に生きていくのを助け合ったり、死後はその死体を処理して美しい地球環境を維持してきました、細菌がいなければ動物の死体がいたるところに転がり、植物の残骸もそのままの状態です。このように細菌は我々にとって必要な物ですが時には弱っている人間に取り憑いて生命を脅かすものでもあります。1928年にフレミングによりペニシリンが誕生し細菌との戦いが始まり、数多くの抗生物質がうみだされ、細菌との戦いに勝利したように誤解し、抗生物質を家畜の成長促進剤として使用する様になりました。しかし32億年もの間生き延びてきた細菌にわずか600万年歴史の人類が敵う筈はありません、多くの耐性菌が生み出され、病気になっても使う薬は無くなる日が来るのも近いでしょう。しかし細菌やウイルスが感染してもすべての人間が死ぬわけではありません。高齢者や赤ん坊など免疫力の弱い者が犠牲になります、もう抗生物質の乱用は止めて、本当に必要な時だけ使用し、細菌やウイルスと共存する道を考えましょう。自分自身も含めて医療関係者に言いたいです、もう不要な薬を出すのは止めましょう。体にいい食事をして、外に出て運動しましょう、病気にかからない体を作りましょう。
その食べ物、偽物です2017年11月1日
この本は米国人が世界各地の食糧事情に関して調べて書いたものです。
食品会社やジャーナリストに取材して真実を書いたものです。読んでみて解るのは、食品会社や農家の食品の安全性よりも利益を優先する姿勢です、例えば体に良いとされるオリーブオイルも実際に取れる量の何十倍の量がオリーブオイルとして出回ってますし、レストランで出される高級食材もほとんどが偽物です。日本でも牛肉や高級食材の産地偽装などで問題になりましたが、そんな話では済まないのです。偽物の食材を本物らしく見せるためにいろいろな化学薬品などを使い味も食感も本物らしく整えます、そのような薬品類は長年人体に蓄積して認知症やガンその他もろもろの病気を発症させます。気を付けなければ悲惨な老後を味わうことになります。
心を操る寄生生物 2017-06-17
人類誕生から細菌やウィルス、寄生生物とは壮絶な戦いをしてきました、もちろん悪いものだけではなくなくてはならない細菌や寄生生物もいますが、地球上の動植物は多くの微生物と共にあります。ほとんどが肉眼では見えないものなので悪さをしているのか、助けてくれてるのかわかりません、この本では動物実験を通じて解明しています、大変ユニークなかつ貴重な本です。
近頃は非常に不思議な事件が数多く報告されています。誰が虐めるのだろうと思うような大変可愛い女の子がいじめを受けて自殺したり、決して貧乏でない社会的地位のある人が万引きしたり、わいせつな行為をしたり、無差別に通行人を襲ったり、訳のわからない交通事故を起こしたり、いろいろありますが、その中の幾つかは脳に寄生生物が入り込み人間を操っていると思われることもあります。人間に身近な動物で猫と犬に関して寄生生物の話をしますと、猫にはトキソプラズマという寄生虫がいます、人間がトキソプラズマに感染し脳に寄生すると統合失調症やうつ病を発症することがあります、たいして虐めたり、叱ったりしなくても自殺したり、理解できない行動をする場合があります。またトキソカラと言う犬や猫に寄生する寄生虫を人間が飲み込むと主には目や内臓に症状が現れますが、最近認知症にも関係しているとのことも書かれてあります、犬や猫を飼われている人も多いと思いますが、あまり近しく接すると大変なことが起きると思います、特に妊娠する可能性のある人は注意しなければなりません、子供が水頭症や小頭症になることを指摘されています。またトキソプラズマが脳に感染すると普通の人は猫の糞尿に関しては臭くて嫌なものなのですが、逆に心地よい、いい匂いに感ずるそうです。猫をたくさん飼われている人はトキソプラズマに脳を支配されているのかもしれませんね。
進化とは何か 2017-06-07
リチャード・ドーキンス博士の講演内容を本にしたもので、内容的にはダーウィンの進化論を元にして書かれていますが、一点興味を引いた内容がありましたのでそれを書きたいと思います。
人間の視覚つまり見ているものと現実とは異なるということです、人間が見ているものは目を透して入ってきた画像を脳が処理して画像として認識させるということです、簡単な事例を元に話しますと、車を運転している時何かに気を取られていたり考え事をしていると、信号や歩行者が実際は居るのにもかかわらず、画像としては認識していないことがあります、急ブレーキで間に合えばいいのですが、事故になることもたまにあります、前方不注意で片付けられますが、実際ドライバーの脳には歩行者は認識されていないのです、好きで事故を起こす人はいません。常に意識の中でいつ歩行者が飛び出してくるかを考えながら運転しないと歩行者は見えません。また人間は脳の中で人の顔を意識しています。つまり人でないものでも輪郭が似ていると人と認識します、怖い話ですが暗がりで人に似た輪郭のものがあると人と認識し実際に幽霊とかお化けとかが存在することになります。見ているものは違っても、脳の中では別な画像が合成されます。戦争で人を殺したりあるいは殺人犯などは、人を殺した時の相手の顔が強烈に脳に焼き付きます。つまり暗がりでものを見ると常に殺した相手が生きているように感じます。一生逃れられません。
テロメア・エフェクト 2017-05-20
ちょっと難しい本ですが遺伝子の話です、簡単に言えば細胞の中の遺伝子にはテロメアという部位が付いていて細胞分裂するたびに短くなり最後は分裂できなくなります。その状態が老化ということです。人によって長さが異なり、またテロメラーゼという酵素があって、それによってテロメアの長さが変化したりするので短いテロメアを持って生まれたからといって早く老化して死ぬということではありません、健康長寿というのは大変複雑な要素があります。
この本ではどういう環境の基でどのような食事をしどのような生活をすればテロメアが長くなるか実際に被検者より血液を採取して調べた結果を基に話を進めています、是非読んでいただきたいです。
ひとつ面白い結果が載っていたので話したいと思いますが、相手に対して誠実である人間はテロメアが長いという事実です。つまり誠実な人間は健康で長生きできるとのことです。私もここで35年開業していますが、高齢者の患者さんが大変多いですが、アポイントのキャンセル率を計算してみると面白い結果がわかります。若い人ほどキャンセル率が高く高齢になるとキャンセル率は減ります、80歳以上の人は認知症でアポイント日時を間違える以外ほとんどキャンセルはしません、必ず5分ぐらい前にきて待っています、高齢者は暇だからと思っていたのですが、そうではありません。誠実な人だけが健康な高齢者として生き残ってきたためと思われます。
なぜ生物時計はあなたの生き方まで操っているのか? 2017-02-17
目からウロコという本です。生物の進化に関するものですが、何故若者が夜更かしして明け方まで騒いで午前中爆睡しているのか理解できるようになります、人類は大昔の狩猟採集の時代動物を殺して食料としていた時代爬虫類や哺乳類の多くはよる狩りをして獲物を狙っていたそうですその方が効率も良く相手の油断している時を襲うことができました、さらに日中暑い時に移動するよりかはエネルギーの消耗も少なかったそうです、人間は集団で狩りをしていましたが、夜中に狩りをするのは集団の中でも若者が選ばれていたそうです、目も良く見えるし体力もあります。年をとるにつれて明るい時間に行動するようになります。それが体内時計として人類の中に残されているので若者は夜更かしをし、年寄りは早寝早起きをするということです。著者は学校の始業時間を大幅に送らせろと言っています、私もこれには賛成です、体内時計が寝ている時に勉強させても眠いだけで能率は上がりません、文部省を始め教育委員会の先生までもっと勉強すべきです、ここの子供に合わせた教育時間や方法をもっと自由な発想で考えれば能率も上がるし、いじめによる自殺も防ぐことができます。教師が声をあげて教育改革をして頂きたいです。
ゲノム編集とは何か 2017-02-14
以前もゲノム編集に関しては書かせてもらいましたが、この本を読むとその研究の速さに驚かされます、資金を提供する企業も多く、多くの人はその日の当たる部分のみを見ています、遺伝性の多くの疾患をあらかじめ発症させないようにして出産したり、頭の良い人間、運動神経の優れた人間、背が高くて美貌の持ち主、500歳まで生きる人間など数えるときりがありません。
しかしそんな人間だけで世の中が作られたらどうでしょう。そうでない人間は親がお金がなくて遺伝子治療を受けさせられ無いとか、ますます格差の広がる社会になりますし、ただてさえ不安定な世の中がますます不安定になります。
多様性を認める社会こそが豊かな社会であり、生物が仲良く生活できる場所だと思います、神の領域に手をつけてはいけません。